2016年7月30日土曜日

Revit の運用について-1

建築設計・施工における Revit の運用

  要点
  1. 何ができるか?
  2. メリットは何か?
  3. Revitによるプロジェクトの進め方とデータの蓄積と目標

1-1、何ができるか?

はじめに簡単に概要を説明しますが、ここでは何ができるか判断することが重要!
BIMとは、言うまでも無く、ビルディングインフォメーションモデリングの略ですが、簡単に言えば、3Dモデルに情報を持たせたもので、実際に作るかのようなデジタル建築といえる。
※3Dモデルを分類するを、大まかに下記による。(詳細は徐々に理解すればよい!)
  1. 意匠 : 外構、床、壁、天井、屋根、階段、手摺、建具類、家具、一般モデル、その他
  2. 構造 : 柱、梁、基礎、その他
  3. MEP : 空調換気・給排水衛生設備・電気設備、その他の設備
  4. 注釈 : モデルやビュー、図面に文字を書き込むもの
※システムの構成は下記のように分類される。
  1. ビュー
  2. 製図ビュー
  3. 凡例、集計表
  4. シート
  5. ファミリ
※システムをコントロールする部分
  1. プロパティ
  2. プロジェクトブラウザ
  3. 管理
  4. その他
概要はこれだけで、後は使いながら色々な機能をマスターすれば良いが、基本的に理解いただきたいのは、ファミリです。
Revit はファミリの集まりで作られているということ!

※ファミリは3つに分類される。
  1. ファミリ : ユーザーが作成することができるもの
  2. システムファミリ : Revit が持っているファミリでユーザーは作成できないもの、但し、複製し作成することはできる。
  3. インプレイスファミリ : プロジェクトの中でのみ作成存在することができるファミリで、他のプロジェクトでは利用できないファミリ

1-2、何ができるか?

このようなシステムを使いこなしモデリングしていく訳ですが、本題の何ができるか?ということを説明していきますが、これまでの設計業務で手間のかかるものは何かと考えると、それをRevitではどうするのかと言う答えが出てくる。
  1. 毎回、同じようなことで手間がかかること
  2. 計算式等のリストは、電卓で計算して文字で書き込んでいないか?
  3. 図面中リストを配置する場合など、リストの作成と数量のカウントはどうしているか?
  4. 2,3、項は関連性が有り、いつも使用するファミリには、情報をパラメータ設定して。配置されたファミリから集計表を自動集計させ、図面(シート)に貼り付ける。
  5. ファミリには、その他の必要情報も与えます。例として、メーカー名、コスト、作成年月日、購入年月日など、集計表で集計したい項目を集計することができる。
  6. 平面図はどうでしょうか?ファミリを配置すれば、表示したい情報を決めておけば、タグ(注釈)で表示することができる。
  7. 平面プランに家具等のレイアウトをするときなどは、ファミリを並べてしまえば、表示と必要な項目の集計ができる。
  8. 改装の場合など、現調の平面、断面の情報を元に躯体図をRevitで作成します。DXFデータがあれば、ビューに貼り付けてなぞり書きしできるので、もっと簡単です。
  9. 表面の仕上は、それぞれマテリアルを設定したものを予め用意し、床、壁、天井等のシステムファミリの設定をおこない準備します。後はモデルを入力するだけです。前記したことと同様に、マテリアルタグで、その部分をヒットすれば、文字を書かなくてもマテリアルの仕上げ文字が配置できます。
  10. 寸法は極力、レイアウト後に入力します。寸法はモデルの寸法を取りたい箇所をヒットします。ファミリ作成では、強参照設定など、ヒットレベルの細かい設定も可能です。色つき表示も自由自在です。寸法はシステムファミリで複製し、事前に色つき寸法を作成します。
  11. 天井伏図も設備のファミリを整えれば、ポンポンと配置していくだけです。タグで品番を記入することもできます。照明器具もファミリですから、照度・電力などの情報も作成します。後に品番リストなど集計表でシートに配置するだけです。
  12. リノベーション建築への利用は、フェーズ機能でおこないます。既存・解体・改装と時系列に図面を作成することができます。もちろん、解体・改装図の躯体・仕上などの集計も可能で、煩雑な設計図書をわかりやすく、スピーディに処理することが可能です。
  13. 実施設計図では、表紙・タイトルは図面ファミリを作成して、物件名、設計図・竣工図、日付等、必要事項を自動作成します。図面リストも同様です。
  14. 仕上表はCAD上で文字入力しますか?これも、情報を管理すれば、プロジェクト内の仕上はパラメータの設定で管理します。
  15. 平面図では、専用部分等の面積表は部屋面積、エリア面積を利用し、集計表で表記します。天井高さ等の表記もありますが、Revitのタグを利用した表記法をカスタマイズすることも可能です。
  16. 他にもいろいろありますが、概略、以上のような事象をまとめ、プロジェクトテンプレートを作成し、それぞれのプロジェクトで共有します。また、その他色々な定義ファイルを駆使します。
ほとんどの図面は、モデルの情報から引き出し、タグを付けるということです。いわば、ファミリや管理で設定された情報さえ、きちっと入力していれば、誰がタグを付けても同じように表記されるということで、図面の整合性がとれ易いことが言えます。極力、その場しのぎの文字入力は避けるべきです。また、システムやモデルのカテゴリも重要になります。おいおい理解しなければなりません。

文字ばかりの解説なので、疲れますね。
いったん休憩し、次回に、2、メリットは何か?をアップします。
気休めに、ウォークスル動画でもアップします。




2、メリットは何か?

  1. 前記したように、整合性が高い。
  2. 同じものを何度も書く必要がない。
  3. ファミリは、同じタイプで、幅、高さ、その他必要な可変寸法はパラメータによりコントロールするので、タイプ整理がしやすく手間が省ける。
  4. 集計による材料数量集計やコスト集計が初期の段階から可能で、概算がよりシビアなコスト算出が可能となる。
  5. Revitルールを構築さえすれば、誰が書いても同じものができやすい。
  6. ファミリの蓄積で、カスタマイズが可能となり、多様な用途にも運用しやすくなる。
  7. 3Dモデルで、形状が判断しやすい。
  8. CGやウォークスルーなど、初期の段階で作成することができるので、初期のプレゼンにも利用できる。

3、Revitによるプロジェクトの進め方とデータ蓄積と目標

  1. Revit運用に際し企画・計画プレゼンから、実施設計・施工、竣工図の作業内容を把握し、最短を目指すにはどのようにするか理想をピックアップする。あくまでゴールはどこなのかが、目標設定する場合には重要です。スタートはファミリ作成から始めますが、ファミリ作成レベルをどこにするかで、スピードと運用が反比例することを考慮すること。ファミリを簡単に作ると早いが、後にカスタマイズしにくく、利用価値の低いものとやりやすい。
  2. ファミリのネーミング規約等、明確にルール作りをおこなう必要がある。
  3. これまでの作図表現方法など、慣例に固守せず、Revitのシステム上の利点を十分活用するための表現方法を積極的に導入していく。
  4. 社内で、最低一人はRevit専門の担当者を設け、自らRevitを使うこと。既存のCADとの併用は避けないと、困ったときに、既存のCADに逃げてしまう結果となり、運用が遅れる。
  5. パースはRevitでおこなうこともできる。販促用の本格的なパースは、専門家にデータを渡し委託すれば、最低の建築デティールはそのまま表現される。
  6. 詳細図に関しては、Revitファミリをアセンブリ機能で利用し、ファミリの部品をリアルにモデリングし、ファミリのネストで構築する。例えば、家具内の照明器具もネストとして配置して一体として作成する。
  7. 製図ビューによる詳細図集の構築も可能です。
  8. Revit MEP(メップと呼びます)に関して、BIMとは3Dモデリングですから、当然電気設備(照明器具・コンセント)や設備機器(空調・換気・衛生器具)等を表示させなければなりません。MEPは機器を配置して、配管を接続していく方法です。
  9. 設備の取合い等で設備工事ではない建築(内装)工事がありますが、モデリングがあると取合いの確認も可能となります。設計図に書き忘れすることはよくあることだと思いますが、これだと確認が容易になります。
  10. MEPの利用を、初めからおこなうのは、ハードルが高いと思いますが、意匠の表現程度のモデリングは意匠設計者でも十分可能です。設備設計は設備専門家との技術提携などでおこなうと良いでしょう。
  11. エネルギー解析などをおこない、MEPによる設備の解析機能も同様に利用可能です。 

設備で最低限おこなうことは、建築にでてくる設備機器類のモデリングです。
目標として、詳細図の3D化表現を目指すことは非常に有効です。詳細図といえば複雑で見にくいのが通常ですが、3D表示で見やすい詳細図とすれは、施工分野においても、現場での職人さんへの伝達も間違いが少なくなります。ぜひ、チャレンジしてはどうでしょうか。
自動化を積極的に推進します。ゴールには時間を要しますが、これまでの説明のように、目標を持って取り組むことによりレベルアップし、すごい武器を得ることになることは明らかです。後にデータ構築をやり直すのが良いのか、後々カスタマイズし使いまわしできるデータを構築するほうが良いのか?
後者のほうを選択すべきです。その運用はどのような案件にも共通したものがありますから、どんどん加速度的にレベルが上がり、さまざまな案件に利用されるでしょう。
スピードアップ、高品質、経費節減をおこない、考える余裕を目指し、レベルアップに全力で取り組みましょう。




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