2017年2月17日金曜日

ファミリの拘束

前々回と、ファミリテンプレートについて解説しましたが、なぜ、ファミリをネストするのかということですが、表題の「拘束」との関係があります。

ファミリの拘束は、どのような法則で拘束されるのかは、基本的には解ってはいるものの、色々なケースで予期しない振る舞いが起きてしまうことがあります。

通常は、参照面、参照線を引いて、寸法もしくはパラメータを設定して、フォームの押出しやスイープ等でモデルを作成しますが、全てを、拘束しなければならないということではありません。
Revitは、参照面等を下敷きにして、モデルした場合は、拘束しなくても追従します。
マスキングについても同様です。
簡単なビデオで検証してみます。


押出しの平面で長方形のモデルを拘束なしで作成しパラメータで変形させると、拘束なしでも追従します。立面で高さ方向を参照面に拘束した場合と、しない場合では、結果はビデオのとおりとなるのが判ります。
この振る舞いから、フォームで作成したモデルは、拘束なしでも追従することが判ります。
立面のように、出来たモデルは参照面等に拘束しないと変形されません。
初期のモデル作成のままだと、Revitは拘束するようですね。しかし、複雑なモデルを後で修正した場合など、拘束のつじつまが合わなくなり(なぜかしら?)、初期のモデルに支障が出てくるケースが多々あります。(皆さんも経験あると思います)

そこで、下位のファミリを拘束なしで作成し、本ファミリにネストすると、本ファミリ内ではフォームの作成の部分は変形されません。つまり、ネストさせると上位のファミリでの拘束の手間が省けますし、妙に変形することもありません。もちろん、前記のような、フォーム作成部分以外の立面部分のような拘束は必要です。
この現象を利用すると、フォームで作成する部分などのモデル作成は、DWGを読み込み、下敷きにして拘束なしでモデルを作成しネストされることが可能となります。

下記のビデオは、実際の窓ファミリを修正して、別のファミリを作成する方法です。
(既存のファミリの詳細は、ここでは気にしないで見てください。)

1、ファミリに必要なデータをDWGデータから作成します。


2、ファミリに読み込んで、前記のようなファミリを作成します。
すでに作成済みの、既存のファミリをカスタマイズします。
コピーするファミリは、タテ枠、上下枠、建具をそれぞれ部品化し、ネストして作成できるように設定したファミリです。
DWGデータを使って、必要な新しい部品を作成していきます。
この方法ですと、一から作成する方法と比較して、格段にすばやく作成することが可能です。
この例では、DWGデータ作成から、ファミリのカスタマイズまで、約1時間弱で作成できました。

作成したいファミリのホルダーを作成して、似通った既存のファミリをホルダーにコピーし、名前を変更します。次に、ネストしているファミリ(各部品)の名前をそれぞれ変更し、各ファミリを修正し保存します。(この時、保存するホルダーと名前を間違えないようにしてください)
各ファミリを修正するには、予め作成しておいた、1項のDWGデータを読み込み下敷きにして、フォームでモデル化します。この時、DWGの下敷きには、拘束していないことに留意してください。
フォームで作成した後は、立面の長手方向の拘束をおこない、変形されるかチェックし、良ければ保存します。
それぞれのファミリごとに繰り返し作成し、部品を完成させます。

3、上位のファミリの構成
  A、下記のファミリの部品
  B、アルミ額縁、木製額縁
  C、水切り皿板
  D、各シーリング類
  E、ハンドル類

4、ファミリの部品の構成
  A、タテ枠(左右同じ場合は、反転複写にて兼用)
  B、上枠
  C、下枠
  D、建具(さらに、下位の部品ファミリで組み立てしている)
    ①、タテ桟(左右同じ場合は、反転複写にて兼用)
    ②、上桟
    ③、下桟

※留意点
・DWGデータを貼り付けて、「グラフィックス/表示」のチェックをはずし、ネストした時に表示されないようにする。
・ネストする時(「プロジェクトにロード」この場合は、上位のファミリにロードする意。)に、「既存のバージョンとそのパラメータ値を上書きする」でロードする。

No,1

No,2

No,3

No,4

最後に、テストプロジェクトにロードし、パラメータ値が適正かチェックし完了です。
上位の既存のファミリについては、別の機会に紹介します。

今回紹介した方法は、部品化し組み合わせるという手法で既存のファミリのカスタマイズが簡単になります。例えば、複層ガラスの建具を作成したい場合は、建具の部品ファミリのみ作成し、カスタマイズしますので、バリエーションを簡単に増やすことができます。

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